二十一世紀歌舞伎組 歌舞劇『OKUNI』

悪友(笑)Oと昨日の昼の部を観劇してきた。

面白かったの一言に尽きる。

この二十一世紀歌舞伎組はよっぽどのことでないと
おもだかやマニアでないと見に行かないだろう(笑)
スーパー歌舞伎をコンパクトにより現代的にしたお芝居。
しかし、色々な意味で濃い〜ぃ舞台。
見る前にOと予想していた右近丈が棒を振り回す立ち回りといい
スーパー歌舞伎お馴染みの紅い幕の炎といい
宙乗りまで飛び出すと言うコンパクトな中でも
やることはやっちゃう!お見事!!
打楽器奏者として舞台袖(上?!)で加藤和彦氏が生で演奏してしまうのも贅沢だし
ゴスペルまであるてんこもり舞台。
いい意味でお腹いっぱいになりました。

子育てに追われ、ここ数年、じっくりと見ることができなかったが
独身時代の一時期、おもだかやさんの追っかけのようなことをやってたこともあったのだが
(ありゃ、りっぱな追っかけだな 笑)
あの当時の若手たちが昔のままの雰囲気なのに
とっても大きくなっていたのには時の流れを感じたり
時が停まってっていたように感じたり不思議な気分になった。

私が心に残ったシーンは舞台上に阿国、琴、淀の方の三人が立ってのシーン。
昔からこの女形三者はタイプが違う役者だったが
そのバライティーに富んだ個性の違いがより重厚に感じ
こういったタイプが違う女形がいるおもだかやの懐の深さを今更ながら感じた。

そして、段治郎くんがまったくもってイイ男になったことぉ〜。
先月の玉三郎丈との共演が観たかったぁ〜。

で、もって、帰ってから色々な回想をしたのだが
思えば、若手だった段治郎くん(確か私より1つ年上)も今や中堅なわけですよ。
追っかけやっていた頃から早十年も経つわけで、
あの頃の右近丈や猿弥丈と同じくらいの歳になってしまったわけですよ。

実は、追っかけをやっていた頃に右近丈に生意気なお手紙を書いたことがありまして
それに付き人が代筆したお返事を頂いていい気になって自分の書いたものを
見て頂いたという想い出がございまして、結局、その感想は頂けませんでしたが
あの当時の彼とあたしゃ、同じ歳になってしまったわけなのよね。

今考えると、私も生意気だったけれども
右近丈も、付き人に代筆させるのはいかがなものかと。
ちゃんと、自分で書けよと。(笑)

とても色々なことを思い出して
離れていても同じ時を歩んでいるんだなぁとしみじみと感じた舞台でもありました。
観て良かった。